ただ何となく綴ったブログ

ただ何となく

何処かに行った事や思いついた事を写真や文字や動画で記録。iPhone8、CanonのEOS7D 、EOS6Dmark2、PanasonicのTZ85のいずれかで記録してます。

リアアクスルブッシュ交換(トヨタ車)

今回は、以前から気になっていた劣化したリアアクスルキャリアブッシュを交換しました。車に使われているブッシュ類は、10年くらい経つと、多くの場合劣化して走行フィールが悪化していると思われます。1台に長く快適に乗りたい場合は、必要な部品交換ですが、そのままでも走行に大きな問題はないので、交換しないまま乗り続けてしまう場合が殆どと思われます。

フレームと足回りのアームの接続部分に使われているリアアクスルキャリアブッシュは、身体に例えると骨格と体幹みたいな部分に相当します。へたっているとリアサスペンションの動きにも影響し、リアタイヤの性能も発揮させられず、ブレーキフィールも微妙に悪くなったりと車の挙動に悪影響を与えます。といっても街乗り程度の普通の速度では、気にしなければ問題ありませんし、違いのわからないような感覚の人も多いので、ちぎれたりしていないのなら気にしないという選択肢もありだと思います。見違えるほどの効果を感じないような場合も考えられますし、車の細かい挙動に興味のない人は、無理に交換しないでいい部分といえます。

 

ひび割れたリアアクスルブッシュ

f:id:yamaokayama:20210212220406j:image

ひび割れてかなり痛んでいますが、見ない事にして気にしなければまだまだ使えそうです。

f:id:yamaokayama:20210212220410j:image

ゴムが劣化すると足回りの付け根が微妙に捩れる事になり、走行フィールは確実に悪化します。何も考えないで乗っている場合には、気にならない程度の差なので、交換する人が少ない要因になっているかもしれません。人の感覚にはかなり個人差があるので、気になれば交換もありですが、交換しにくい部分なだけに工賃が高く、簡単に引き受けてくれない整備工場も多いと思われます。気になる場合には、足回り交換の得意なチューニングショップなどに依頼するのが現実的かもしれません。

 

色々考えた結果、何とかなりそうなので自分で交換してみましたが、アクスルを支えるジャッキやリジットラック、ブッシュを抜くSSTなど、色々と工具が必要になるので、普段から整備を趣味にしている人以外には、薦められない内容です。自分で行う場合は、自己責任で行う必要があります。

 

純正部品も検討しましたが、せっかくなのでゴムの硬度をあげたTRDの強化ブッシュを使ってみました。値段は純正品より少し割高ですが、見た目もほぼ同じで加工の必要もなくそのまま取り付けできます。

f:id:yamaokayama:20210213102002j:image

交換作業は、後ろのタイヤを外し、アクスルを下げた時に引っ張られそうな、左右のスキッドコントロールセンサーワイヤーとパーキングブレーキワイヤーの固定金具を緩めて余裕を持たせた後、アクスルの左右2本の太い固定ボルトを外し、ジャッキで支えながらアクスルを下げます。全部下げるとブレーキホースに負担がかかるので適当な位置までジャッキで微調整します。この辺は臨機応変な調整が必要です。

f:id:yamaokayama:20210213102243j:image

アクスルを下げた状態でブッシュを付け替えますが、固着して硬いので想像以上に力がいります。ロングメガネレンチでも硬かったので短いレンチでは役に立たない感じでした。状況によってはバーナーで炙るといいかもしれませんがそこまでしなくてもいいくらいで助かりました。青空整備だとなかなか厳しい内容かもしれませんが、慌てずに作業するしかありません。

f:id:yamaokayama:20210213102531j:image

下は新しいブッシュ

f:id:yamaokayama:20210213102721j:image

外してみるとヒビも目立たなくなりまだ使えそうです。車についていると重さでヒビが目立ちますが、ちぎれてない場合は、まだまだ走れそうなくらいの耐久性はありそうです。多くの車は、この程度の劣化だとそのまま走っていると思われます。

f:id:yamaokayama:20210213102812j:image

左右の圧入が終わったら、ジャッキでアクスルを持ち上げながら、ボルトの穴位置を調整をしながらボルトで固定します。古いボルトは見た目的にもまだまだ使えそうですが、念のため新しいボルトに交換しました。最後にシャシーブラックでアクスルのはげた塗装を軽く塗って錆止めをして作業終了です。

f:id:yamaokayama:20210214095008j:image

f:id:yamaokayama:20210213103252j:image

f:id:yamaokayama:20210213103348j:image

交換後の走行フィールですが、全般にカチッとした安定した感じになりなりました。テスト走行での最初の発進時に、すぐにリア側のブレない動きを感じ取れました。車線変更やコーナーリングでは、リアの反応と追従性が良くなり、より安定した動きを感じられます。ブレーキ時も後輪の余計なブレがないせいか、滑らかに止まれます。普通に街乗りする時にも楽しい車に仕上がり満足度は高いです。サスペンションやダンパーを交換する場合には、アクスルブッシュを先に交換しておくとより効果が出ると思いました。へたり気味の純正の足回りのままでも十分に効果がありました。

欠点は、足回りとボディのねじれが減った分、ハンドルを大きく切るような狭い場所での取り回しで、僅かにハンドルの切れが悪く感じることです。足回りが捻れない分、狭い場所では車が曲がりにくくなってるように感じますが、慣れれば許容範囲です。他には、走行ノイズやタイヤの振動が車内に入りやすくなり、僅かにうるさくなるかもしれません。車内のノイズは、足回りを堅めた車の宿命なので難しい問題です。内張やフロアの下に静音処理を施せば車両重量が増えますし、最終的には好みでバランスを取るしかないようです。

車は、手を入れられる細かい部分も多く、手を入れるとそれなりに変化して面白い乗り物ですね。

 

ブログランキング・にほんブログ村へ

にほんブログ村